まずは会話の際の『きく』について。

①聞く(hear):自然と耳に入ってくる音をきく。「〜が聞こえる」「〜が聞こえてくる」と訳される。つまり、自発的・意識的に聞くのではなく、自然と耳に入ってくるのが聞く。

②聴く(listen):「声」や「音」「話」などに自ら耳を傾けて意識的に、ときには集中してきくのが聴く。

③訊く(ask):情報を求める、尋ねる,質問する。

(尋ねるには『ask』『inquire』『interrogate』『question』がありますが、違いは日を改めて( ̄▽ ̄;))

話を戻して、『傾聴』際には主に②と③を使いますが、今回は②の『聴く』から解説いたします。

実は『聴』と言う漢字を分解すると、『耳』『十四』『心』となります。

つまり『傾聴』とは『十四の耳と心と相手に傾ける』事となります。

では『十四』は何を示すのでしょうか?

『満月』は別名『十五夜』と言う。すなわち『十五』は全てと言う事になります。

では、残りの『一』とは何なのか?

結論から言うと『残りの一』は『聴き手の自分自身』という事です。

自分の気持ちを相手に対しても自分に対しても真摯な態度で聴くために『残りの一』が必要となります。

『残りの一』を保てない場合に何が起こるか?と言うと、相手の気持ち・心に対して『迎合・投影・同一化』等が起こり、持論を押し付けたり、無用なアドバイスをしてみたり、時に説教を行う事になるのです。

良く夫婦間や恋人間、友人間や親子間で悩みを相談したものの『ちっとも分かって貰えない』となるのは、この辺が原因。

話し手が求めているのは『苦しみを理解』してもらうための『受容・共感』と『無条件の肯定的配慮』なのです。

また『残りの一』については聴き手側の『自己一致』が求められます。

『無条件の肯定的配慮』『自己一致』については別の機会に解説いたします。